お取引先の声

トーマツイノベーション代表 白潟敏朗 × 東京天竜代表 東雅臣

東京天竜では、よりよい人材を育成するために、外部研修を積極的に取り入れています。なかでも、中小企業を中心にコンサルティングを行うトーマツイノベーション株式会社には、2008年から今日まで多くのセミナーを開催していただいています。
今回は、そのトーマツイノベーション株式会社の代表取締役社長・白潟敏朗氏にお越しいただき、当社の東雅臣とともに「人材」をテーマに対談していただきました。

「人材」について対談

お二方の出会いは2008年までさかのぼるそうですが、
東社長はどうしてトーマツイノベーションの研修を導入しようと考えたのですか?

2008年のリーマンショック以降、世間的に教育が大切だという雰囲気になっていて、銀行や大手企業など、多くの会社で外部研修を導入するようになりました。そのなかで、当社もいくつかの外部研修を利用していたのですが、1講座いくらという相場があったんです。しかし、トーマツイノベーションの研修は1ヶ月の定額制。何回受けてもいいというシステムがとても画期的でした。『これはいい』ということで、まずは自分が受けることを前提にやりはじめました。そのうち、社員にも受講させるようになって、それがどんどんと広がっていったかたちですね

多くの社員に外部研修を受講させることによって、変化はありましたか?

スキルアップしたいという社員に、いつでも研修を受けられる環境を提供できるようになったのは大きな変化だと思います。
こちらから強制的に受講させても、吸収できることはあまり多くありません。
それが自ら学ぶ姿勢になったときに大きな変化となって現れると考えています

白潟社長は東社長をどのように見ていらっしゃいますか?

東社長のすごいところは、自らが先陣を切って人材育成に取り組んでいるところだと思うんです。
私自身、25年間コンサルティングをしてきましたが、人材育成が大切だと言う社長はたくさんいました。でも、それを自ら行動に移すという方はあまり多くなかった。
そういう点において、東社長はかけ声倒れでなく、ご自身で研修資料を作成したり、実際に講義をしたりしている。そういう姿勢は本当に尊敬できると思います

かつては私も部下に研修を任せていた時期がありました。いつまでも自分がプレイヤーとして動いては会社のためにならないと考えていたからです。しかし、私自身も外部研修を受講しているなかで『教育は大事だと言っているのに自分が先頭に立たないのはどうなのか』と考え直し、自らも研修の企画を練ったり、参加したりという活動を再開しました

お二方が考える“いい社員”とは何でしょうか?

一言で言ってしまえば、やる気のある人。
もう少し噛み砕くと、愛社精神や帰属意識があることでしょうか。
そして謙虚で、ルールが守れ、長期で勤続する意志がある。
そういう社員を会社としては求めますね

会社の存在意義に賛同している人は、いい人材だと思います。そして、プラス思考で、素直、さらに学び好きであれば成長できるはずです。
自分が調子のいいときは何もしなくても成長力があります。しかし、調子が悪いときにマイナス思考になって踏ん張れない人が多い。継続力も求められます。

最近の若い社員は真面目なんだけれど、言われたことしかできない人が多い印象があります。優劣をつけない教育環境で学んだせいか、人と競争することが苦手で、どうすれば人より上に立つことができるのかを知らないんです。人は多少揉めたり、意見が食い違ったりという関係のなかで、摩擦を生みながら絆を深めていくのに、そういうことをしないであっさり引き下がってしまう。だから、もう一段上の人間関係が成り立たないように感じます。でも、それは本人のせいではなくて、社会や教育が原因だと思うんです。だから、会社がその欠落していることについて教えなければいけないと思います。

確かに、最近の若い社員は打たれ弱いですね。『これくらいのことでへこんでしまうの?』という人が多いです。
なので、そういうことを踏まえて研修内容を変えていく必要もあると思います。

では最後に、10年後のビジョンについて教えていただけますか?

これまでの10年間で、自分たちの仕事が『給食をつくる製造業』ではなく、『お客様に満足を提供するサービス業である』という考えを社員に根付かせることができました。それを発展したかたちで提供するために、今後は社内大学のようなものを構築したいと考えています。こういう研修を経るとこういうスキルが身に付く、というような一貫性のある教育システムを作り上げたい。そのために、今よりもっと多くの外部研修を受講できる環境にしたいですね。

今の東社長の言葉を受けて、白潟社長はどのような期待を持っていますか?

同じことを10年間言いつづけるのはとても難しいことなんです。それを継続されていることがすばらしいですね。そして、私自身、かつて東社長とお話させていただいたときに、給食をメインにやっている会社が美容をやるということを聞いてびっくりしたんです。一見すると、なんの関連性もないですよね。ところが、話を聞いてみると根本には『お客様に満足を提供する』という共通項がある。そう考えると、東京天竜の企業領域はとても広いと思うんです。このまま事業部を束ねられる人材が増えてくれば、事業も末広がりに増えていくはずです。ぜひとも、そうやって大きくなった姿を見てみたいですね。

白潟様 ご協力ありがとうございました。

トーマツイノベーション株式会社
代表取締役社長
白潟敏朗(しらがた としろう)

24年間コンサルティングをやっています。
製造・建設・サービス・流通・IT業の大手・中堅・中小企業約1万社に対するコンサルティング実績があり、セミナーは年間150回以上実施しています。

プロフィール

1964年神奈川県三浦半島油壺で生まれ、九州の宮崎県宮崎市青島で育ち、埼玉大学経済学部を卒業後、コンサルタントとして社会人になりました。
コンサルティングの専門分野は攻め(売上の増加)と守り(コストダウン)と社員の活性化、経営管理の四つです。

モットーは「必ず結果を出して、お客さまに興奮と感動を与える」。
「上司のすごいしかけ」「仕事の5力」をはじめ、42冊の本も執筆しています。